「~外構」「~造園」と数多くの業者があふれています。
エクステリアの業者やプランを考える前にまずは、良質なエクステリア造りのための基礎知識、
よくある疑問を徹底解説致します。
- ◆知り合いに頼むと安心?
- ◆後悔しないエクステリア造り
- ◆仕上りに騙されない手抜き工事回避術
- ◆近隣トラブル回避術
エクステリア(外構)工事は、隣近所への「騒音」、風で砂・セメントの粉が舞い上がる「粉塵」等の問題が発生します。工事を行う際、一番気をつけなければいけないのが近隣トラブルです。トラブルを回避するために、事前に挨拶まわりとして「工事が始まること」を告げておかなければなりません。これは、大人として最低限のマナーなです。何も聞かされずにいきなり工事を行うのは、常識として「絶対にしてはいけない」ということを覚えておいてください。前触れもなしに工事が始まってしまうと、ほぼ100%トラブルが発生します。 また、近隣トラブルに陥りやすい境界工事、カーポート工事で近隣トラブルを防ぐためにも、事前挨拶・事前説明が最も重要です。
近隣挨拶
工事を行う際、最低限挨拶が必要な範囲は、「向こう3軒両隣 + 裏の家3軒」といわれています。また少し遠くても、工事資材の搬入や工事車両の出入りで迷惑をかける可能性がある家にも、挨拶をしておくと良いでしょう。トラブルの発生を極限まで抑えるために、念には念を入れましょう。
もちろんフルフィルの工事スタッフも工事着工の際にご挨拶に伺いますが、第三者が突然挨拶に行く前に、施主様ご本人が事前に挨拶周りをした方がトラブルを防ぐ確率は大きいです。
工事着工の1週間程度前に挨拶を行い、「着工時に業者が再度伺いますので、疑問点やご要望などありましたら気兼ねなく申し上げて下さい」とひとこと残しておくとベストです。都合が合わなくて会えない場合は、手紙を入れて工事が始まることをお知らせしておきましょう。また必ず伝えておきたいのが「工事開始日」と「工事終了予定日」です。いつ終わるか分からない工事は不安やイライラを増長させてしまいます。何かトラブルが発生して予定日から延長する場合はその都度その旨を連絡しましょう。
近隣トラブル 境界工事編
近隣トラブルを引き起こす要因になりやすいのが、境界工事です。左・右・奥の土地が接している「おとなり」
との境界については、事前に打ち合わせを行い、トラブルが起こらないよう心がけしましょう。
上記のような境界部分を「隣地境界」と言いますが、ここにフェンスや塀を設け、区切りをはっきりさせる場合は、その費用の負担の仕方は条件により異なります。
「敷地に段差がない場合」
この場合は一般的には境界線の中央に仕切りを設け、費用は折半します。ただし、デザイン・内容等で両者の意見が一致しないと、費用分担の話はまとまりません。
また折半で工事内容まではまとまっても、どこに依頼するかはお互いに見積もりを取って決めるのが良いでしょう。
話がまとまらない場合は、工事希望者側が自分の敷地内に費用を全額負担してフェンス等を設けることになります。自己負担なので、どのような形態にするかは自由ですが、日照権、景観等の間接的問題もありますので、お隣に内容を伝え、了解を取っておくのがベストです。
「敷地に段差がある場合」
隣地境界に段差がある場合は、一般的には上の段の土地所有者が自分の敷地内で費用を負担し、工事を行います。当然、費用負担し自分の土地を使う以上、どのような形にするかは自由ですが、やはりおとなりに概要を伝え、了解を取っておくべきです。
既存の「隣地境界」の内側に目隠し等を設置する工事でも、事前に隣地に了解を得ておくと、トラブルになりにくいです。
また、『境界杭がズレている』等の問題が有る場合もあるので、境界の位置に問題が無いか等は必ず事前にチェックしておきましょう。
近隣トラブル カーポート工事編
カーポートは建てる位置や形状によって、近隣トラブルになる場合があります。
カーポートは敷地ギリギリまで使って設置したいのは皆様同じでしょう。しかし、通常タイプのカーポートを設置して多いのが、お隣りの敷地への雨水跳ねや雪が落ちるということから始まる近隣トラブルです。
民法 第234条 では建物を築造するには、境界線から50cm以上の距離となっています。カーポートはこの「建物」に該当するため、お隣りから『絶対文句のつけようが無い』ように建てるのなら敷地境界から離して設置するのがベストです。
しかし、実際車の車庫入れ等を考えれば境界から50cm離れた箇所に柱があれば邪魔でしかありません。
そんな場合におすすめなのが、逆勾配やフラット屋根タイプのカーポートです。境界側へ排水しないタイプなら、敷地いっぱい使ってもお隣に気兼ねもありません。
要注意なのは、どれほどお隣に気を使った設計・商品選択を行っても、事前説明、事前挨拶をしなかったことを理由にトラブルが発生することです。
カーポートやガーデンルームのような大型のエクステリア製品や、境界近くに目隠し等の工事を予定している場合は、事前説明を怠らないというのが近隣トラブル回避のもっとも重要な点です。
『忙しくて…』というのは言い訳にもなりません。ご新居を建て、これからの新生活をより良いものとするために、必要な手間を惜しまず行いましょう。