エクステリアの基礎知識
エクステリアの基礎知識
いざ探し始めて、エクステリア業者の多さに驚かれる方も多いでしょう。「~エクステリア」
「~外構」「~造園」と数多くの業者があふれています。
エクステリアの業者やプランを考える前にまずは、良質なエクステリア造りのための基礎知識、
よくある疑問を徹底解説致します。

私たちがエクステリア工事を行う際に、必ずと言っていいほど
施工するものに駐車場のコンクリート工事があります。
このコンクリート工事のことを【土間コンクリート】と呼びます。

駐車場の床面にコンクリートを採用する一番の理由は「耐久性に
優れていること」です。コンクリートの特徴は「圧縮」に強く、
「引張り」に弱いとされています。
圧縮に対してはコンクリートが、引っ張る力に対しては鉄筋が
それぞれ抵抗するようにして、鉄筋と複合して使われています。

土間コンクリートの構造は土の上に砕石層10cmを造り、その上にコンクリートを10cm厚(普通車の場合)で打設しています。

コンクリート工事は以下の工程で進んでいきます。
  ≫①鋤取り(土工事)
  ≫②砕石・転圧
  ≫③メッシュ筋
  ≫④コンクリート打設
  ≫⑤コンクリート仕上

① 鋤取り(すきとり)

 鍬取りとは、土砂を 削りとることです。掘削と同じ意味ですが、
比較的浅い土砂の削り取りの事をいいます。土間コンクリートの場合は
下地砕石とコンクリートの厚さの分の土を削り取ります。鋤取り厚が
足りないと砕石とコンクリートの厚みが十分に取れず、逆に鋤取り過ぎて
しまうと残土が増えてしまいます。やり方で仕上り高さをだし、確認しながら深すぎず浅すぎず鋤取ります。

② 砕石

 砕石とは読んで字のごとく石や岩、リサイクルの場合はコンクリートなどを
砕いた材料です。砂利と混同されますが、砂利は川や海などで採取される
300mmまでの天然の砂・石などで、おおむね表面は丸みを帯びています。
フルフィルで使用しているのは「C-40」の砕石です。これは岩盤を砕いたもの(バージン材)で、粒度(大きさ)が0から40mmのもです(数字は最大粒径を
意味します)岩盤を砕いたものなので、色は青系、緑系と見た目が比較的綺麗
です。

「RC-40」といわれる再生砕石と呼ばれるものもあります。これは構造物
取壊しなどで発生したコンクリート塊などを砕いたもの(リサイクル材)
です。コンクリートなどを砕いたものなので、色は概ね灰色で見た目あまり
綺麗ではありませんが、バージン材よりも安価で、公共事業等でも良く使われています。資源の無駄がなく非常にエコな材料ですが、粗悪な再生砕石もありますので注意が必要です。 フルフィルでも数年前まではこの再生砕石を使用していましたが、「再生砕石のアスベスト混入問題」が話題になり、現在は
再生砕石は使用せず、バージン材を標準施工しています。

転圧

 プレート(転圧機)やローラーを使用し、100mmの砕石層になるように締め固めます。下の土が見えているところがないか、柔らかいところがないか、
キチンと固められているか、をチェックしていきます。 この砕石転圧で、
砕石厚が足りなかったり、転圧不足だとコンクリートの沈下やひび割れの原因になります。仕上ってしまえば見えないところですし、お客様は仕上がりに
こそ注意してしまいがちですが、とても重要な工事です。

③ メッシュ筋

 コンクリートが硬化する際、必ず収縮します。また、外気温による膨張・収縮を繰り返し、ひび割れを起こします。このひび割れを防止するための鉄筋が
ワイヤーメッシュと呼ばれる鉄筋です。効果をしっかりと発揮するため、
メッシュの接続部は必ず1目以上重ねて結束し、スペーサーブロックを使用して土間の中心に配置します。メッシュ筋同士が重なりすぎたり、位置が高すぎたり低すぎたりすると、逆にコンクリートの被り厚が取れずひび割れの原因になり
ます。

④ コンクリート打設

 コンクリートは、建築材料の中でも非常にデリケートな材料で、施工方法や養生方法によっても大きく品質の差が生じやすい材料です。

コンクリートが固まっていく、つまり、強くなっていく状態は外気温に
大きく影響されます。いわば、寒ければ寒いほど早く氷が出来るように、
コンクリートも暑ければ暑いほど強度が出やすく、寒ければ寒いほど強度が
出るのはゆっくりとしています。 外気温によって強度発現が大きく異なってくるために、季節によって強度の異なるコンクリートを使用する必要が
あります。 フルフィルでは打設してから28日間の予想平均気温により、
以下のコンクリート強度で打設しています。(※一般的にコンクリート
打設後28日目の強度を、そのコンクリートの強度とされています)

しかし、このような初歩的なことすら知らずに、一年中、同じ強度の
コンクリートを使用し、養生期間も変えない業者もいるのです。なぜなら、コンクリートの外観からでは、強度は分からないからです。そして、
クラックさえ発生しなければ、コンクリートに問題はない・・・と錯覚をしているのです。

コンクリートの強度は、N/mm2(ニュートン・パー・平方
ミリメートル)という単位で表され、たとえば、30N/mm2
とは、わかりやすい単位に置き換えると、10cm角の
コンクリートでは、30トンの重さに耐えられる強さと考えればOKです。 外気温が低ければ低いほど強度が出にくいので、冬期は高い強度のコンクリートを、逆に夏期には低い強度のコンクリートを使用します。

養生期間

 養生期間とは、コンクリートが硬化するまでの間に急激な乾きや寒さ、あるいは雨風から守る期間のことを指し
ます。例えば冬期3℃以下の天候の中で打設する場合は温度補正等が必要になります。コンクリートの強度は
28日後に計測しますが、養生期間は一般的に3日~7日程度です。
『表面がかたまってるから…』と養生期間内に車で乗り上げたりしたらアウトです。表面上固まって見えていても強度は出ていないので実際にそういったお客様もいましたが、見事にひび割れてしまいました。

⑤ 仕上

 コンクリートの表面仕上げは皆さま一番気にされる部分ではないでしょうか。駐車場のコンクリート仕上は「金コテ」「刷毛引き」仕上が一般的です。 「洗い出し」や近年では「スタンプコンクリート」のような意匠性の高い仕上も人気がでてきています。
 「刷毛引き」とはコンクリートの表面を刷毛で引いて、凸凹を付けた仕上のことです。化粧的な意味や、滑り止めとして人が歩く場所や車が通行する場所に適してます。



 「金コテ」とは金鏝による最終の仕上げとし、表面はツルツル
している仕上のことです。外観的に綺麗ですが、人が歩く場所では雨などにより濡れると非常に滑り易くなり、注意が必要です。最近は少し滑りやすくても見た目の綺麗な「金コテ」を選べれる方も
多いです。しかし「金コテ」だと車のタイヤ痕が目立ちやすいと
いうデメリットもあります。

 「洗い出し」仕上げとは、日本に昔からある伝統左官工法の
一つです。その名の通りコンクリートの表面を金鏝でならした
あとに、水で表面を洗い流し、中の骨材(砂利、種石)が表面に
出るように仕上げたものです。伝統的な左官の工法とあって、
お寺や日本庭園などにも良く使われていることもあり、和風の
イメージが強いですが、最近では洋風のデザインに取り入れたりと人気があります。

 「スタンプコンクリート」はショッピングモールやテーマパーク等の大型施設などでも良く使用されている仕上げ方です。
コンクリートそのものに着色して仕上げるので色剥げなどが起こらず、自然石や本物のレンガと見間違うばかりの質感と自然な色調に仕上り
ます。 仕上げたその日から長い年月を経たような素朴な趣や深い味わいのあるテクスチュアが楽しめ、タイヤ痕なども目立たず、同じ費用で
デザイン(模様)とカラーを組み合わせて自由にお選びいただけます。

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